おそばについて

{蓬田産の新そばをゆでる。}
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「そばについて、いてください。」と素敵な女性から、声を掛けられれば、大抵の男性は有無を言わさず「分りました。」と言わざるを得ないと思われますが、「蕎麦についての話」となれば、くどくて自分はおとなしくしていたいものです。
「俺はそばにはうるさい。」とお店以外のところで、話をされましたら、「申し訳ありません。自分は静かなんですよ。」と言う様にしております。
大抵、お蕎麦かワインが好きな方は、味や中身よりも、お蕎麦やワインの講釈が好きで、食べて飲んでの本質的な話は、あまり話されないようですね。
講釈も確かに楽しいものですが、やはり、ブランドや周りの評判に左右されずに、味を一番に飲食は楽しむのが、何よりよろしいと思われますね。
もちろん、自分も講釈・うんちくを語り、食事の席が華やぐ事は、楽しいことですので、自分からはあまりお話しませんが、程ほどの講釈は喜んでお聞きいたします。そこに味そのものの、お話が加わると、楽しさは倍増いたします。
それでも、お客様に質問されて、少しはお蕎麦の講釈をしなければならないときも多々あります。そんな中からほんの少し講釈をさせていただきまと・・・・。
{お蕎麦のつまみ定番、厚焼き玉子}
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秋も深まり、そろそろ冬本番と言う季節となりますと、新そばも美味しい時期でありまして、12月いっぱいまでは、お蕎麦は美味しい季節でありますね。
一般的には、二八蕎麦とよく言われ、そば粉八に対し、つなぎの小麦粉が二と言う具合にそば粉と小麦粉を混ぜ合わせてお蕎麦を打ち、多くの蕎麦屋さんは二八蕎麦を売りにしているところが、多いものでしょう。
二八蕎麦の由来は、諸説あり、そば粉と小麦粉の割合を二対八で合わせるのが適正な蕎麦打ちと解釈されている事と、江戸のはじめは、まだそば粉十割で打たれていたものが、江戸中期に入り、そば粉と小麦粉をブレンドする事により、お蕎麦が切れにくく、口当たりも良くなった。江戸の頃は、色々な商品価格を幕府が決めていたそうで、その頃はお蕎麦一杯は十六文と決められていたと言われる。そこでお蕎麦屋さんは、十六文蕎麦とは言わず、二八=十六で、二八蕎麦と駄洒落で歌って商売をしていたと言う説もあります。
今現在では、前者の意味で、多くの方々が解釈をしている場合が多いようですが、後者のほうが説としては、成り立ちも筋が通っていて、プロの方々は後者で解釈していると思われます。
二八蕎麦の語源はもともとは、後者の方のようですが、今現在は、前者が語源を上回った一つの例でしょう。
コースの締めとして、普段からお蕎麦をお出しいている当店では、ニ八蕎麦といわれる、そば粉八に小麦粉が二というふうな割合ではお蕎麦は打つことはなく、新そばの季節などは、そば粉十に対し、つなぎの小麦粉は0.5くらいの割合でお蕎麦を打っております。
そば粉100%の十割蕎麦といわれるものは、どうしても、味はいいのでありますが、口当たりはぼそぼそしていて、食感・味覚の上での全体の食味としてはあまり好ましくないと感じます。
その為、口当たり、食感、のど越しを良くするため、そば粉をコーティングする程度の小麦粉は、補わなければいけないと思われます。
{なぜか抜群の相性。新そばとシャンパン。}
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正月明けから、そば粉は乾燥してきて、水分保持率が低くなるので、その分、小麦粉の割合を少しずつ、増やしていきます。
梅雨明けから夏にかけての、お蕎麦の一番味が落ちる時期には、十対二位の割合でお蕎麦を打つようになります。
その分お蕎麦の汁も、新そばの季節は、新そばの甘味を邪魔しない程度に辛め、夏は出汁を効かせてほんの少しだけ、お蕎麦の甘味が少ない分、汁を甘めに致します。
お蕎麦専門店のように、汁の‘かえし’などは作ることはなく、あくまでお蕎麦の性質によって、汁は作り分けます。冷蔵庫のなかった時代は、‘かえし’を作っていたほうが、仕込がしやすく、ロスも出ませんが、今の時代は、何度も出汁や醤油を加熱して、香りを飛ばしてしまう、そばつゆの作り方は、お蕎麦屋さんが伝統に縛られ、汁の開発をしていないもののように思われます。
落語に出てくる様に、「寿司屋の頑固、蕎麦屋の偏屈、天麩羅屋の変わり者。」という時代は、今も昔も変わりないのかも知れませんね。
お蕎麦の講釈は、まだまだ、まだまだ、ありますが、限がないので又そのうちに・・・・・・。
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{黒石市・こみせ通りの松の湯。}
by tk-mirai | 2008-11-23 15:37 | Comments(0)

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