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トゲクリガ二

{陸奥湾特産。濃厚かつ繊細なトゲクリガ二}
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3~6月に陸奥湾でお目見えする、トゲクリガ二。
陸奥湾特産のものですが、他の地域にあるものなのかは分りません。
青森の人達は、「クリガニ、クリガニ」といって、ゴールデンウィークのお花見の時期には、ガサエビ(シャコ)とトゲクリガ二は欠かせない、酒の肴であります。
朝、市場へ買い出しに行くと、箱の中にうずくまり、じ~として泡を吹いたりしています。
実入りを確認するため、持ち上げると10本の足と手をぐわっと広げ、鋏で手をはさみに掛かります。
{津軽半島。根曲がり筍}
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姿かたちは、毛蟹よりも一回りから二回りほど小さいもので、甲羅が栗の形に似ているのが、その名前の由来です。
栗の形の甲羅のふちに、等間隔で鋭い突起があり、見た感じではタラバガニやズワイガニ、毛ガニなどに比べれば、地味な姿ではあります。けれどもその繊細で濃厚な味わいは、食べ飽きることなく、箸が進みます。
{この時期は菜の花畑で有名な、横浜町が見ごろです。}
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旨みが強いものは、分りやすくインパクトがあれども、沢山食べれず、そして食べ飽きます。
トゲクリガニは身質は毛ガニに似た味わいではあれ、卵や味噌は毛ガニよりも濃厚であります。
一つ一つ、実入りを確かめ、鮮度を確かめ、動いているものをゴムで縛り(煮ている段階で、足が開いてしまうのをとめる為)、なべに美味しい出し昆布とお酒、お塩を入れ、生姜をスライスしていれ、蟹をなべに並べ、かぶる程度の水を注ぎ、火に掛ける。
丁寧にあくを掬い、大きさに応じて、15分ほど煮る。そのまま冷まし、一つずつ殻をはずし、足とハサミをはずし、身を取り出し、味付けをし、味噌と卵は下処理した殻へ詰め込み、その上に先の身を詰める。
とても手間隙掛かり、そして、蟹の殻で手もぼろぼろにもなる、細かい作業であります。
{トゲクリガニを捌く}
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我々料理屋さんの裏話で、「うるさい客には、蟹を出せ。」という話があります。
姿で殻付きの蟹を出していれば、蟹を食べるのに忙しくて、静かになるからでありますね。
仕事的には蟹をで~んと、大皿に載せ、お客様に出せば、見栄えはいいし、大抵の人は喜ぶし、蒸すか煮たものをお皿に載せるだけなので、仕事は楽です。しかも、それなりのお値段を請求できます。
けれども、お客様には、お料理も会話も楽しんでいただきたいと考えております。
蟹を食べるのに夢中になり、せっかくのお時間を無駄に使うのは、お客様に失礼でありましょう。
仕込みに時間が掛かっても、お客様の手と時間を煩わす事ないようにするのが、サービス業の役目でありますね。
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{この時期は奥に見える根曲がり筍もピーク}

yahooブログ‘よりよい社会作り’もご覧下さい。
by tk-mirai | 2008-05-20 14:48 | Comments(0)

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