未来のお勧め店 東京偏2

{今年の五所川原立ちねぷた最終日の開始直前の様子。}
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自分は元々食べる事が好きで、「一番美味しいものを食べようと思えば飲食業をするしかない。」と板前を生業としてきたもので、食べ歩く事はそこそこ多い方かも知れません。
年齢や経験を重ねるにしたがって、何でもかんでも手当たり次第に色々な店にお邪魔するという機会は少なくなってきたものです。若かれし頃は体力も消化も旺盛で、とり合えず何でも口にしたものですが、二十代に比べ食欲も細くなってきた事や量より質を重視する傾向が益々強くなる一方のため、無駄使いも無駄な(満足度の無い)食事もすることを控えるようになっております。
ある程度自分の欲する食傾向は固まりつつあるようで、普段は炊き立ての白いご飯に具沢山の味噌汁、豆腐や野菜、漬物や納豆などを中心に、加熱された魚や肉を少量食べるのが日常的で、極端に味の濃いものや添加物、旨味調味料、保存料や香料が多用された料理や加工食品は口にしないものです。
外食するにしても、基本的にはプレゼンテーションが押出された料理や飾りが多く食材そのものがなんだか分からない加工しすぎた料理や余所余所しい食事は敬遠気味です。油や香辛料などがやかましく入っている料理よりはシンプルであっさりしたもたれない料理を好むものです。
「食べ飽きる。」「食べ疲れる。」という事を出来るだけ避け、同じものを連続して食べることは無く、出来るだけ腹八分目で終わらせる。もしくは満足度の高いものに関しては九分目までは「いいかな。」と食べるものです。
インパクトの強い料理(和食にはその様な料理はないものです。)よりは、静かでしみじみとした奥行きのある穏やかな料理を選択し、力ずくの料理よりは落ち着いた料理がいいものです。すきっと洗練されていればなお好印象です。
四六時中料理を作り味見をし、作っては食べ、作っては味見するという生活をしていれば、そのような状態になるのかもしれませんね。

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なべ家(や) 大塚
江戸料理の老舗のお店です。
料理はとてもシンプルで一見どこにでも有りそうな、家庭でも出来そうな雰囲気を見せ付けているようでありながら、その中身は長年の経験と知識と探究心が蓄積しています。が、そんな素振りを見せない落ち着いた静かなしみじみとした料理です。こちらこそ、料理屋レストランに飽きた方々にはお勧めでしょう。
何でもない料理に凄みを感じる事が出来る貴重なお店と思われます。
ご主人は江戸料理の研究者で、数多くの江戸料理を研究し再現し書籍にも表しているので、多くの板前さんが‘氷豆腐’などは真似て作っているのではないかと推測いたします。ご主人の仕事が本職の方々のお手本になっていると思われます。
お邪魔する度に、女将さんと料理の合間に顔を出してくれる旦那さんのお話は、他ではあまり聞けないいぶし銀の話題で、自分にとってはとても貴重な財産となります。干蒟蒻(氷蒟蒻)や佃煮屋さんのお話などはしみじみと林家正蔵(彦六)さんの落語を聞いているようなものでした。
「旨い!」という料理ではなく、落ち着いてゆっくり居心地良く食べれるというお店です(ベテランであれば)。
その瞬間インパクトのある料理やお店は味わいに奥行きは無いものです。その対極に、しみじみとした奥行きのある料理・お店は、後から後から余韻を感じさせてくれるもので、後者のこのお店は自分にとっては食後2~3日余韻に浸れる数少ないお店であります。
素朴さや落ち着き、誠実さや探究心、人当たりが優しく懐の深さが料理に滲み出ていて、歴史や文化を身につけた大人にお勧めです。
なべ家(や)さんのという店名ですが、お鍋専門店ではありません。寒い時期には鍋料理がメインという事もありますが、初めは少しずつ一皿一皿料理が出てくるコース料理をお願いするといいでしょう。

門(モン)洋菓子店 日本橋
五十年以上商いをされている老舗のお菓子屋さんです。
こちらのお店も東京へ行く度にお邪魔する機会が多いです。
あまり東京の方にも知られていないようで、自分は結構東京の方にお土産でお渡ししています。
二十代の頃、二泊三日で昼夜料理屋かレストランなどを予約してその間間にお蕎麦・ラーメン、お菓子・デパ地下などを食べ歩きましたが、濃度の濃いお菓子屋さんは段々距離感が開き、今はあっさりした焼き菓子を食べれるお菓子屋さんに落ち着いています。
こちらのお勧めは、渋皮マロンとレーズンバターサンドです。
渋皮マロンはマドレーヌ風で、飽きずに付き合えるお菓子です。バターサンドは発祥のお店で修行されていた職人さんが門さんに移ってから、同じものではいけないので「少しタイプの違うものを考案した。」という事を門さんの女将さんからお伺いしました。
元祖の方は生地がしっとりとしたタイプで、門さんのほうは少し生地がしっかりとしたクッキータイプで、その時の気分で本家と食べ分け使い分ければいいと自分は思います。
こちらのお店もお客様はベテランの方々が多いですね。


どちらのお店も静かで穏やかで落ち着いたしみじみとした味わいが身の上です。
インパクトを求めたり、話題の店をむさぼったり、あっち行ったりこっち行ったり、軽率に一回でお店を判断するような方にはお勧めいたしません。見た目を優先した料理屋料理やお店とお客さんの距離感があるレストランやこってりした料理や濃度の濃い生菓子などは卒業したベテラン方々にはお勧め出来ると思います。
ちょっと心配な事は、代継ぎが両方ともいらっしゃらないという事を双方の女将さんから聞いていて、行く度に「食べに行きたいな~。」という自分の願望が継続出来ないのかが心配です。
機会がございましたらよろしくお願いいたします。

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{青森市のねぶた。}

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by tk-mirai | 2015-09-01 22:24 | Comments(0)

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