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{田植え時期の岩木山と水田。}
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一番好きな料理は何ですか?一番好きな食材は何でしょうか?皆様にとって、料理の主役は?
自分の個人的な意見で申し訳ございませんが、その様に個別で特に「これ!」という物はありません。
美味しければ何でも喜んでいただけます。強いて挙げるとすれば、季節の緑を好んで食べているものです。
食に対して執着があり、長年にわたって身銭を削って食事をされてきた方々であれば、大抵「好き嫌いは無い。不味いものは食べないけど、美味しければ何でもいいです。」と言う意見が多いものです。
その方々の多くは高級食材でも、季節の旬のものでも、和食や洋食でもジャンルを問わず色々な食経験をされているので、偏った食事の仕方はしないものでしょう。特に高級食材と呼ばれるものを並びたてたり、飾りやプレゼンテーションが先走っている料理は好まれないのではないかと思います。
それは、季節によって美味しいものは変ってくるし、食材に対しても偏見が無いからかもしれません。必要以上に食材を加工したり、見栄えを優先した料理は味が落ちるという事もご承知しているでしょう。値段が高いからとかブランド化しているとかも、それほど気にもしないでしょう。高級食材は飽きる事を心得、素朴な味わいも受け入れる度量も勿論持ち合わせているものです。食材や料理を分け隔てなく受け入れ、待つ時間も含め色々な時間を楽しみながら食べる事も出来るほどの経験を積まれているからということもあるでしょうか・・・・。
当たり前の事ですが、添加物や薬品、旨味調味料や香料などが入った大量生産の加工食品は、出来るだけ敬遠するものです。
{津軽海峡産天然活締め真鯛。鮮度がいいと手で鱗が剥がせます。}
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その様な中でも主役級の食材というものは、あるのかも知れません。
お皿の真ん中に、マグロのトロやヒレステーキ、アワビやタラバカニが盛られていれば、それが「主役だ。メインだ。」と感じるものと思います。
料理を作っている者から見れば、所謂高級食材と言うものはほとんど何もする必要がありません。
マグロは切りつけるだけ。ヒレステーキは焼くだけ。という具合に、あまり調理をする必要性はありません。何もしない事がその食材の美味しさを一番ストレートに味わえるからです。
勿論その切りつける事や焼く事などの技術知識は、それなりの経験技量は必要で簡単なようで簡単ではありません。
いい食材を目利きし買い付ける事も、普段から市場に足を運び食材の移り具合や変化、時化ているのかそうでないのか、食材屋さんとの付き合い方や買い物の仕方などで、なんでもかんでもお金を出せばいい食材を買い求める事が出来るというわけではありません。
一般の方々で「いい食材はお金さえ出せば誰でも買える。」というご意見も有るようですが、その様な事はまったくありません。一見さん、もしくは年に数回だけ顔を見せるお客さんに、魚屋さんや八百屋さんは「ここ一番!」という食材は見せてはくれません。盤台の上にあるのはそこそこのものをさらして、いいものはお得意さんにしまって置くものです。
それから大抵は、自分のような料理屋の者は、食材屋さんにいいものは押さえてもらうように融通を聞いてもらったり、いい食材が入ったときは、朝一番に電話が入るもので、その場合はその日に必要でなくても、次もしくは必要な時に我が儘が効くように買わなくていいものまで無理に買うものです。
本職だからこそ買い付けれる仕入れられる食材というものが有ります。
いい料理の第一条件は、いい食材を買い求める事が絶対条件です。美味しい料理を作る料理人の皆さんはまずそこを一番最優先するものです。いい食材が有って初めて調理技術や知識経験が生かされるものであります。
{八甲田山産肉厚春子椎茸津軽海峡産天然エゾ鮑焼き添え。}
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いい食材というものは、決して主役級・高級食材だけを指す物ではありません。
食経験が浅い方々は、分かりやすい高級食材や名の知れ渡ったブランド食材ばかりを並び立てると喜ばれる風潮があるようですが、食経験を積めば積むほど、その様なものに興味は薄くなるでしょう。素朴な味わいに美味しさを見出すようになっていくでしょう。
料理人である自分のようなものであれば、食材は河豚でも葱でも価値は一緒です。
どこかの誰かが勝手に、マグロは幾ら。大根は幾ら。と決めただけで、どのような食材も持ち味があり美味しさが有り、その食材でなければ味わえない味わいというものがあります。
多くの食材の価格は味わいに比例はしません。市場が作り出す人が作り出す価値観が価格を決めてしまうものです。人気が有って需要があれば価格は上がりますし、美味しくても需要が無い、もしくは大量に余るものは価格が下落します。歌があまりお上手でなくても、見栄えがして宣伝がよければ売れるアイドルと同じことです。歌が上手くても、華やかさが無い、宣伝も出来ないで実力が評価されない方々も多いものでしょう。
河豚刺しで例えると、河豚そのものも脇に添えてある葱や紅葉卸や酢橘も、自分から見れば全て同じ価値の食材です。河豚も葱なども主役です。持ちつ持たれつです。必要で一つのお皿に存在しているものでしょう。河豚刺しを河豚が主役と捉えてしまうと美味しさの幅が狭くなります。河豚刺しといわれてもその全ての食材を主役と捉えると美味しさの幅も広がり全体像が見えるものでしょう。
「葱の河豚刺し添え。」と説明されればどうでしょうか?「焼きジャガイモの牛ヒレ添え。」と聞けばどうでしょうか?主役脇役を決めてしまうのは価値観です。主も脇も食材には有りません。
先入観で食事をしていても美味しさのストライクゾーンを広げる事は出来ません。多角的広角的に料理を楽しむ為には、全ての食材が主役級という事をご理解いただければと思います。
いい料理人であればあるほど、食に執着が高い料理人ほど、お客様が思う主役級の食材よりも副的な要素に心血を注いでいるかもしれません。「主役級の食材が美味しいのは当たり前!だからこそそれを超えるような存在感をその周りを彩る脇役食材で表現したい!」と考えるものだと思います。
その様なところに着目すると、より一層外食の楽しみ方は広がるものでしょう。
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{津軽平野中里の用水路。}

ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください。
ライブドアーブログ‘世界に誇れる青森の郷土料理’もご覧ください。
by tk-mirai | 2015-06-05 00:39 | Comments(0)

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