未来お勧め店 10 東京編

{青森市郊外の雪景色。}
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二十歳ぐらいから県外に出て(主に東京)料理の勉強に、和食屋・レストラン・中華・イタリアン・蕎麦・天麩羅・寿司・ラーメン・菓子類などの飲食店にお邪魔して食べ回ることを続けております。
二十代前半は特に懐が寂しくて、安月給の中から少しずつ貯金をして、足りない分は銀行さんから借金をして食べに出たものです。
身銭を削って、これから十万円以上を返済することを覚悟しながら目的のお店に食べに伺ったのですから、下調べもそこそこに期待は大きく随分精神的にも肉体的にも無茶な食べ歩き方をしていたものです。
20年くらい前は、今ほどネット情報や星付きのガイド本などの情報誌はほとんど無く、我々調理師の専門誌・業界紙、親方々の情報などを頼りにお店を探したものです。
本職を相手にする専門誌・業界紙ですから、今の一般の方々向けの情報誌よりは中途半端な事は示されてはいませんでしたが、文や写真で綺麗に美味しそうに講釈が示されていても、実際食べにお邪魔して体験しなければ、どこまでいいお店なのかは分からないのは今も同じであります。
二十代後半までは、二泊三日で昼・夜、昼・夜、昼・夜と6軒の料理屋さんレストランなどを絞って決めて、その間間に蕎麦・ラーメン・菓子類・デパ地下などを挟んで、食べているか歩いているか本屋に居るだけの行動をしているだけでした。
その頃は毎食毎食動けなくなるまで食べても平気で、甘味処にお邪魔してメニューを見て「端から端まで。」と注文していた時期もありましたが、だんだん食べる体力と消化する能力が減ってきたので、二十代後半からは「料理屋かレストランは一日一軒。昼は軽めで甘味類も一箇所だけ。」と決めて食べ歩くようになりました。
ご経験のある方ならご理解いただけると思いますが、三日三晩ずっと食べ続けるというのは至難の業で、美味しいとかそうでは無いとかという事より、体が重く豊満状態で心身ともに「何も出来ない。考えれない。」という体調になってしまうものです。
それでも「勉強!」と、頑張って食べ続けるのですが、折り返しの頃には、普段食べていれば美味しいというものも感覚的に麻痺してしまい、美味しいのか?どうなのか?皿の中よりはサービスやプレゼンテーションなどに目を向けたりして、事を運んだものです。
三十を過ぎてからは、馬鹿な貪り方はせずに落ち着いてゆったりと食事を楽しむように心掛けております。
ご時勢柄、自分なんぞが都市部の飲食店を紹介せずとも、色々な媒体で情報がありますので、皆さんご存知なお店も多いですが、飲食店経営をしている立場から見るお店の良さというのは一般の方々にはちょっと見難いところもあると思うので、ご紹介させていただきたいと思います。
飲食店はたった一回の利用では良くも悪くも判断するのは危険ですから、何度かお邪魔したお店をお勧めいたします。
そして、自分が外食をする時に心得の一つにしている事が「いいところを見つける。」という決まりがあります。
「人と付き合うときは良い所だけと付き合う。」という自分の親父の台詞のように、どうせ身銭を削って「美味しいものを食べに行こう!」とお邪魔するのですから、細かいところはほっといて、料理を楽しむ、サービスを楽しむ、雰囲気を楽しむ、店を楽しむ、時間を楽しんだほうがお得であります。あれこれ粗探しするのは時間の無駄だし、お金も時間ももったいない使い方と思います。
お店側に問題点を指摘することも勿論必要ですが、それ以上に食事を楽しむことを心がけるのが有意義な利用法と思います。

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{明治の頃は東北随一の豪勢を誇ったという五所川原の布嘉御殿。大火で消失したようでこれはレプリカ。}
      ~未来お勧め店 10  東京編~
・楽亭 (天麩羅)
こちらにお邪魔するようになって、10年近く経過します。 
お客様と共に「食べ歩きに行きましょうか?」とご一緒したのが始まりで、「日曜日もやっていて、昼も夜も設定が同じでアクセスも良い所。」という事から、東京に食べ歩きに行く初日のお昼にお邪魔する機会が多いです。
失礼な言い方かもしれませんし、自分のような若輩者が言うのもおこがましいですが、楽亭さんより美味しい天麩羅屋さんは数はかなり少ないけどあると思います。「もう、高齢だしピークは過ぎたでしょう。」「時期によって波があるよね。」などなどという意見も耳にいたします。
年々衰えも波も有る事も承知であります。その様な細かいことよりも、たったカウンター十席だけ。昼も夜も同じ金額。BGMも無く、ほとんどお客さんとの会話もなく、ただただ、じ~っと天麩羅を淡々と揚げてお客様に勧めているだけ。発する言葉といえば一品目の「お待たせいたしました。」と最後の食事を天茶にするか天丼にするか掻揚げに白いご飯にするかを尋ねるだけ。
40年間そのスタイルでずっと営業されていることに敬服いたします。
景気のいいときも悪いときもあったでしょう。席数が少ないので予約が一杯でお客様を断ったことも多く、店を広げてもいいかな?というときも有ったかも知れません。ホテルや複合施設からの出店要請も沢山有ったのではないでしょうか?そのほか周りの要望や評論などなど、景気や時世に流されず社会の変動とは一線を介して自分の哲学を貫き続け営業を継続させるという事はそう易々と出来る事ではないと思います。
お昼に時間厳守で食事をスタートし、予約の少ない時にお店に丁度お邪魔出来るれば、静かで落ち着いてゆっくりと、天麩羅の揚げる「シャー、シャー。パチパチ。チッ、チッ。」という音がBGMでご馳走で、普段バタバタ時間に追われる生活を送っていることを忘れさせてくれ、自分へのご褒美にゴチャゴチャした社会と隔絶してくれるでしょう。
天汁が美味しいです。
天汁・おろし・レモンが最初に出てきます。天汁をちびり。大根おろしに天汁を付けて一口。料理が出てくるまで少し時間があるので天汁を肴にしながらビールを一杯。その次に神亀、菊姫をちょんちょんとやるのが自己流です。
外食して天麩羅を食べる知識として重要なことは‘天麩羅は食材より油が大事で高価’ということを認識することが欠かせません。
次々天麩羅を続けて食べるのですから、安い油では胸焼け・もたれが起こります。
食後も軽快に過ごせるのは太白胡麻油の成せる業です。
一般的なサラダ油の4~5倍はするでしょうか?
天麩羅屋さんにお邪魔するときは、油に着目いたしましょう。機械物も動かすのにはオイルが必要なように、いい天麩羅を食べたいときは食材より油にお金を払う心積もりでおきましょう。

・コートドール  (フレンチ)
初めてこちらの料理をいただいたとき「こんな洋食もあるんだな~。」と嬉しかった記憶があります。
さらっとしていて上品で、まるで洗練された塩味の和食を食べているような感覚を受けました。
オリーブオイルやバター、調味料・香辛料や香草をたっぷり利かせた料理に二十代後半からモジモジしておりましたが、軽やかでスーッと進めれる料理は心地よいものです。
メニューは多くはありませんが、それだけに一品一品の完成度の高さを感じます。
非常にシンプルに余計なものを排除したお料理なので、ベテランの方や食が第一として余計な物や時間に無駄遣いしない方にはお勧め出来るでしょう。
席の間隔もゆったりとしていて、設えも重厚感よりは清潔感に重点を置き、庭も眺めれるので居心地も良いでしょう。
お客さん個々に合わせたサービスの‘間’も心持良いですね。
少々込み合っているときは、料理の進み具合も緩やかなので、グラスワインと会話と時間を楽しみ、お願いした料理に合わせてボトルワインを楽しむといいでしょう。
個人的には前菜類とデザート類がお勧めです。
普段は肉を好んで食べないのですが、こちらでは魚料理(エイは良いです。)よりは肉料理がお勧めです。
夜がお勧めです。


ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください。
ライブドアーブログ‘世界に誇れる青森の郷土料理’もご覧ください。
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by tk-mirai | 2014-01-25 20:06 | Comments(0)

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