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飲食店の主役

{朝揚がりの鮮度抜群の真鱈子を皮からこそぎ、水洗いする。子和えや塩辛に。}
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そのジャンル、ジャンルに不可欠な要素・主役があるもので、脇役ばかりだと何か物足りない、面白味が無い。ビジネスとは無関係であればそれも我慢が出来るものですが、ご商売として商品を売りだす際、主役が無いと経営は成り立たずお店は継続出来ないものでしょう。
社会の主役は、人?それともお金?
ワインや日本酒などの主役は、ラベル?お値段?それとも中身?
服やバック、装飾品を買うときに大事なものは、ブランド?お値段?デザイン?商品の質?
音楽に求めるものは、グループ名?歌い手の容姿?歌唱力?詩?楽器の質?メロディー?
美術・工芸を鑑賞する時に気にするのは、作者名?お値段?鑑賞品そのものの出来?
お土産やお歳暮を贈る時に大事なのは、ブランド名?包装?中身?お値段?
逆に自分で利用する時に重点を置くところは、包装?容姿?ネームバリュー?お値段?
人それぞれ着目する視点が異なる為、提供する側(飲食店や商店などなど)がどれが主役でどれが脇役でとご提案しても、お客様のほうは主役よりも脇役が好みだったり、主役でも脇役でもなく別なところに着目している場合が多々あるものでしょう。
中身よりも包装やブランド名が先走っている商品、食べ物よりもお店の設えが立派なお店、歌の出来に関係なく売れる歌。などなどが世の中に存在するのもそのためでしょうか?
本質はどこにあるのでしょう?
ライフスタイも同じようなもので、生きていくために必要な要素(主役)をどこに重点を置くのか?
毎月のお給金の使い方はいかがでしょう?
給料の半分以上を車や娯楽などの趣味に当てる方も居られるかも?
それとも、住宅や装飾品にお金を掛けるでしょうか?
高級車や豪邸に住んで、家の中ではカップラーメンや100円のハンバーガーを頬張るっている方もいらっしゃるかも知れませんね?
逆に程ほどの自宅に住んで、程ほどの着こなしをして、毎度、毎度の食事に給料の大部分をお使いの方も居りますでしょう。
どれがいいと言う訳でもなく、個人的なことは自由であるべきなので価値観の違いで個性が出ることも世の中を楽しくしてくれる一つの要因でしょう。
{八甲田短角牛をしゃぶしゃぶ用に}
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ところが、提供する側が本質・主役を取り違えてお客様に提案したらいかがなものなのでしょうか?
飲食店の主役は何でしょう?
お客さまが飲食店に求めるものは何でしょう?
料理?お酒?価格?器?サービス?プレゼンテーション?設備?絵画や芸術品などの調度品?お客さま同士の会話?お店の方々との会話?有名ガイドブックに紹介されそこに行ってきたというネタ作り?飲食店は何を求められているのでしょう?
飲食店に勤めて16年程、お店を開店して7年程になりますが、飲食店を経営している側から見ると飲食店は、総じて社交の場であるということが言えるでしょうか・・・・。
飲食店は料理を楽しむところでもあり、お酒を楽しむところでもあるし、器や美術・工芸品などを鑑賞する事も出来、お店の設備や設えを味わう事も出来るでしょう。お店のサービスやスタッフとのやり取りも楽しめますし、お客さま同士の会話も飲食店には無くては成らないものですね。少しいいお店などであれば仕事や祝言など接待的なこともあるでしょう。
お客さまが一番求めているものは飲食店の内側から見れば、いろんな要素が絡みますが、そこで過ごす時間、社交の時間が一番大事なように見受けられます。
勿論、お客様それぞれ飲食店に求めるものが違うので、料理を重点に楽しむ方、雰囲気を楽しむ方、会話を楽しむ方、お酒を楽しむ方、器や調度品を楽しむ方、同行したお客様を持成す方、価格に重点をおく方などなど様々です。
けれども飲食店が料理が不味かったらどうでしょう?
サービスだけが良くて食べるものが貧弱であればどうでしょう?
建て構えや内装だけが良くて料理がみすぼらしかったらどうでしょう?
飲食店の主役はやはり料理なのだと自分は思います。
「そんなの当たり前でしょう。」と思われる御仁もいらっしゃると思いますが、意外にそうで無いことも多々あるものですね。
{青森市三内丸山縄文遺跡の土偶。‘真実の口’のようなネーミングがあればいいのに・・・。}
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お店お店によって、価格も料理内容もサービスやお店の設備、雰囲気なども様々ですが、料理が主役と断言できるお店はなかなか無いような気がいたします。
飲食店では安くて美味しいものは無いと言えるでしょう。
安ければ美味しい食材は用意出来ません。安いが売りでは料理は主役とは言えないでしょう。
大量生産の料理は主役は料理よりも価格に有るでしょう。その様な料理は、料理と言うよりも商品と言う度合いが強いものでしょう。
大きなお店(チェーン店など)とは別に、個人の飲食店であれば儲け主義よりも、職人気質でいい食材を仕入れ、いい料理を作りお客様に喜んでいただきたいという気持ちが強いものです。
それには原価が随分かかるものです。手元にはあまり残らないものです。
100円の食べ物を売っているお店さんは世界中にチェーン展開出来ますが、10000円の料理を売るお店はそんな事は不可能です。
安いものほど短時間で大量生産出来原価率は低く、価格が高いものほど手間も時間も何倍も掛かり原価率も高いものです。
10000円の料理を売るより100円の食べ物を売るほうが利益がずっと上がるからなのですが、なかなかそれはお客様にはご理解いただけないものです。
今のこのご時勢、飲食店は一番何に重点を置き、何に一番気を使い、何に一番予算を掛けるべきかと言えば、それはやはり料理であるものでしょう。
料理屋の料理が旨い。蕎麦屋の蕎麦が美味しい。ケーキ屋のケーキが旨い・・・・・。当たり前のようでいてなかなかどうして、難しいことなのです。
飲食店の料理が旨いに越した事は無いのだけれど、それには原価をかけなければ美味しいものは提供出来ません。そうなると飲食店は利益が乏しいものです。
お客様にお値段も少しばかりお高く提示しなければいけませんね。そうなると需要も少なくなり、経営は難しくなります。
{津軽海峡の子持ちのヤリイカが美味しい時期ですね。}
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料理が美味しいけど、お酒と店構えはあんまり。というお店とお酒が充実しているが料理と雰囲気は別に。というお店。そして建て構えや設え、プレゼンテーションが立派だけど料理もお酒もどうでしょうか?というお店では、どれが一番需要があってどれが一番利益率がいいでしょう?
一番需要があるのは三番目で一番利益が上がり、一番商売として良くなく需要も少ないのは料理が売りのお店です。
お店側は掛ける要素、主役をどこに重点を置くのかが問題なのですが、お店によって料理の原価率が45パーセントとか、お酒に30パーセントとか、プレゼンテーションに30パーセントとか色々でしょう。
料理に原価を掛ければ、建て構えや設えプレゼンテーションに予算は割けないし、その逆だと料理に予算は掛けません。
お客様にとってどちらがいいのでしょう?
不思議な事に「料理は別に・・・。」でもプレゼンテーションが良い方が需要が圧倒的に多いのが一般的です。
美味しいからと言って人が集まるというよりも、マスコミに紹介されたと言うお店の方が味に関係なく行列が出来ます。話題と低価格には行列が出来ます。
ですから、必ずしも飲食店は料理が主役とは言えません。そこで、あくまで社交の場と言う事が言えると思います。
料理が主役のお店はなかなか難しいものです。
特に今のご時勢、個人の飲食店は売上げも利益も沢山あるとはお世辞にも言えないでしょう。
お客様のニーズは多様化し、客数は減少し、維持費は上がる一方ですが価格は下がるばかりです。
料理に予算のほとんどを割り当てている為、余裕があったら、お店の設備を変えたい。調度品をいいものを揃えたい。店構えをもっと良くした。と考えている職人さんは多数居られても現実にそれはなかなかどうして、利益が薄く予算が回らないものでしょう。
料理に原価をかけていれば致し方の無いことだし、料理屋の主役はあくまで料理とすることはすこぶる健全で本質ではないかと思います。
けれども飲食店の主役は料理と言うのが王道で本質であっても、一番お店がするべきことはお客様に喜んでいただく事であると思います。
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{南部の重要無形文化財えんぶり。重要有形文化財の更上閣でのお庭えんぶり。}

ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧下さい。
by tk-mirai | 2011-02-25 17:58 | Comments(0)

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