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ソウルフード

     ~営業のご案内~
  ねぶた期間は休まず営業いたします。 
  お問い合わせはお店までお願い致します。
     ~お盆の営業~
  8月13日(金)14日(土)営業いたします。
  宜しくお願い致します。
    津軽割烹未来  ℡017-775-2005

全国的に今年は猛暑が続いているようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
青森もここ三年ほどは低温の夏で久しぶりに夏らしい夏を送っています。けれども、関東・関西の暑さに比べれば涼しく過ごしやすい事でしょう。
機会がありましたら、是非、青森の爽やかな夏を遊びにおいでくださいませ。

{青森ねぶた8月7日に行われる昼運行。青森市中心街}
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私たちが住む日本、世界的に見たら随分狭くとも、南北に細長く北海道と沖縄を比べたら環境・風土・気候、文化も食生活など、勿論、考え方も感覚も違うものだと思います。
青森県という一つにくくられた県でさえ、津軽藩・南部藩の歴史なども相まって、東西真っ二つに環境も言葉も文化も色々違うものが多いものです。
言葉と食はその土地の文化そのものだと思います。
地域地域により独特の文化が形成され、様々な表現・言葉、食材・料理が先人の知恵により長い年月をかけて作られてきたものだと思います。
青森県外の方々とお話しする機会があったら、大抵その土地の食文化に付いてお話をお聞きする事が多いものです。
氷見の‘鰤’がどうだとか、岡山の‘ママカリ’がどうのこうの、沖縄の‘海ぶどう’がどうの、名古屋の手羽先がどうの、和歌山の‘クエ’があ~だこうだ、さぬきの‘うどんが’旨いとか、釧路の秋刀魚がいいとかなどなどその土地の食文化の自慢話は実に聞いていて気持ちいいもので、今すぐにでもお邪魔して食べてみたいと思うほど熱心に語ってくれる方もいるものです。
その中で、関西の方々の‘粉物文化・ソース文化’についての執念と思えるほどの執着心がとても聞き応えがあるものでしょう。
「食い倒れの街大阪」と言うのは今でも盛んに使われていても、自分から見ればちょっと失礼かもしれませんが「昔はそうかもしれませんが、今はじゃ~何が美味しいですか?大阪では?」と質問すると、東北・北海道・九州のように食糧自給率が高いところと違って、あまりあれこれと沢山は出て来ないようです。
決まって、たこ焼き・お好み焼き・焼きそば・明石焼き・うどんなどの粉物ばかり、それと串揚げかモツ系の焼肉と言う具合のところがお話に上がるものでしょうか?
{夏が旬のマイカ}
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お伺いしていると、「晩御飯に焼きそばとかたこ焼き食べるよなぁ~!」と関西圏の方々から聞いていると自分の感覚では「30前の若い方々はどうか知らないけど、青森ではご飯に焼きそば・たこ焼きは有り得ないですよ!それって、おやつでしょ?青森で粉物ご飯に食べるのは貧乏くさいですよ。」とこれまた失礼な事を言うと、「何言ってる!たこ焼き・お好み焼きが一番旨いでぇ~。関西ではどこのうちでもたこ焼き器があって、家族の時は小さめの鉄板で済ませて、人が集まるときはテーブルひとつ分くらいのたこ焼き器準備するでぇ~!お好み焼きだって毎回何枚も焼くんやでぇ~。また、あのソースが旨いんやで。一回家に食べに来いお前!」って、怒られます。
人は違っても関西の方々とお好み焼き・ソースのお話になると、「何でこれほどまで、お好み焼き・ソースに対する思い入れが凄まじいのかな?」と思えるほど一様にお好み焼きを語ってくれます。
転勤で青森に来られた方も、「家でお好み焼き食べようとしたらヘラが無くて、デパート行ったらヘラが無いんで大阪から取り寄せましたわ・・・。」と。「えっ。有るでしょ青森でも。ヘラくらいこの位の・・。」って携帯電話くらいの大きさを手で示すと、「ああ~ああ~そんなんじゃダメですわ!もっと大きくて頑丈なやつじゃないと・・・。」と、お好み焼き食べるにもいろいろ拘りがあるらしいのです。
自分からすれば「たかがお好み焼き、粉物でしょうに・・・。」と思っていても、じっくりお話を伺っていると、食欲をそそるほどの話しっぷりに、「是非、ご馳走してください!お金払いますから・・・。」といつも言ってしまいます。  
目の前には、津軽海峡の天然のプリップリの白身の御刺身に、活きた烏賊や雪国ならでわの海産物のご馳走に旬の野菜や果物などが並んで「旨い、旨い!」とついさっきまで「関西では食べられへんわ、こんなの!」と話していても、お好み焼きの話になると人が代わったように、熱くお好み焼きやソースを熱弁してくれるものです。
{青森市産バルバリー鴨ロース・ズッキーニと弘前産空豆}
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青森で生まれ育って、粉文化に触れる機会も極端に少なく、お好み焼きやたこ焼きは食べるとしても花見時の屋台や夜宮で食べるくらい。おいしいと言うよりもその雰囲気で食べてるようなもので、美味しいものに数える事も無いおやつ感覚のものです。
毎日、裏の畑の獲れたての野菜を口にし、家から歩いて1~2分の近所のスーパーに行けば鮮度のいい魚介類がパック詰めされているし、10分ほど自転車で走れば魚菜センターには、まだバタバタ跳ねるカレイや平目などの多種多様の魚貝類が板台に並んでいたりして、朝から透明な烏賊刺しと鮮度が良すぎて皮が反り返るカレイの塩焼きと朝採りの山菜などを食べる事が‘普通’の生活をしてきた者にとっては、お好み焼きやたこ焼きはどんなに頑張ってもB級C級グルメなるもので、主役のご飯になどはなることは無く、3時のおやつや小腹のすいた時のおつまみにしか成りません。
考えてみれば、青森の食生活は大都市部に比べれば夢のような食生活で、毎日A級~S級を三度の食事に食べているものでしょう。ところがそれが青森では‘普通’の事なのです。
青森だけではなく食糧自給率の高いところは、みんなその様なものと思われます。
特に農家や漁業のお家にお邪魔すると、何種類ものおかずが並び、都会の生活では考えられない食生活をしているものです。
失礼なお話ですが、何も無いから‘粉’に成るもので、他にいい食材が溢れていたら、お好み焼きにご飯や焼きそばにご飯はしないんじゃないかと思ってしまいます。
けれども、その熱烈な関西人のお好み焼き談義を黙って聞いていると、これはもう旨い不味いの世界ではなく、‘ソウルフード’。物心付く頃からそれを何度となく食べてきて、体に染み付いた味。我々の心のよりどころはお好み焼き。年齢・性別・階級関係無く語り合える魂の食べ物。という感じが読み取れ、何だか普段からそれ以上にいい食生活を送っている自分でも羨ましくなる食文化と思えて成りません。
関西圏の方々が一様に口を揃えて語れる‘ソウルフード’。そう言えるものが青森には果たしてあるのだろうか?と自問自答してしまいます。
‘料理は旨いか不味いかの前に、伝わってくるものが無ければ無味に成る’とは我々料理業界に存在する言葉ですが、青森の人々が他県の方々に「これはどうだ!」と胸張って皆が語れる‘ソウルフード’はあるのでしょうか?他県の方々を唸らせるほどの料理を語れるものが何人いるのだろうか?とちょっとお好み焼き・たこ焼きを感心してしまいます。
{十和田黒毛和牛サーロイン}
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2~3年ほど前に大阪にお邪魔した時、連れが「大阪だから、たこ焼き食べたい。たこ焼きが旨いはず!」と口うるさく言うので、「たかが粉物でしょう。青森で食べても大差ないんじゃないの?」と言っても、「いや~!違う。たこ焼き食べたい!」としきりにせがむので、仕方なくたこ焼き屋さん4軒、明石焼き屋さん1軒にお邪魔しました。
大阪行きの目的は、関西割烹を食べる事だったので、2泊3日で割烹屋さん4軒、蕎麦屋さん1軒、ラーメン屋さん2軒(街角に沢山あるので金龍ラーメンも食べてみました。)の間、間にたこ焼きを食べました。
連れは、割烹屋さんでもたこ焼き屋さんでも眉間にしわ寄せ唸って黙ったまま・・・・。
その一週間後、大間でマグロ祭りがあり、お世話になっている方に挨拶がてらにお邪魔すると、漁港の屋台では‘たこ焼500円’と書かれていて、「おっ!先週大阪でたこ焼食べて来たから、大間との違いを確かめるか・・・。」と屋台の前に行くと、野球ボールくらいの直径の水蛸を凍らせ輪切りにし、それを4つ並べ焼き鳥のように串刺しにして炭火で焼いてそれが‘たこ焼’と売っていました。
「そうだよな~。これが青森なんだよなぁ~・・・。」と食文化の格差を都市部から帰ってきたとき、毎回思うもものです。
青森の郷土料理には、鮟鱇の共あえ、鮫のすくめ、真鱈子の子和え、根曲がり竹と豚バラの炒め物、ハタハタの飯鮨、ホヤとミズの水物、ホタテ味噌貝焼き、鰊漬け、山菜の粥漬け、烏賊のゴロ煮、ジャッパ汁、けの汁などなどなど上げたらきりがないほどの豊かな食文化があります。
けれども県民が一丸にこれは「おらほのソウルフードだ!」と言えるものは有りません。
食材が多種多様にあり、豊か過ぎるからソウルフードが生まれないと言う事もあるでしょう。
どちらがいいかは別にして、自分の土地を誇りに語れる関西の方々は羨ましいと感じてなりません。
青森の皆さんも自分たちが豊かな生活を普段から送っていることを早く認識し、それを世界に発信するようにならなければいけませんね。
ところが、ここ20~30年以内に生まれた方々は世界的グローバル化の波に飲まれ、全国共通の世界観があるようで、その土地の郷土料理などまったく知らず口にする機会も無く、チェーン店・フランチャイズ店のハンバーガー、ポテト、チキン、ラーメン、焼肉、牛丼を年がら年中食べていて、日本の食文化が利益追求だけの大手食品会社によって崩壊している現状であれば、ソウルフードや母親・家庭の味はハンバーガーと言う事になるでしょう。
その流れはもう止められないでしょうかね?
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{下北・大畑の海岸線}

ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧下さい。
by tk-mirai | 2010-07-28 18:54 | Comments(0)

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