食材を知る

      営業のご案内
  10月11日(日)は営業いたします。
   よろしくお願いいたします。

{津軽海峡産天然魚介類。2.3k真鯛。カサゴ、鯖、子ヤリイカ。}
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職業柄というか、マニア・オタクからなのか、いつも食べ物の事をずいぶん考えるものです。
「もっと美味しいものはないかな?」「今以上に美味しくするには?」などと、常日頃から試行錯誤しておるものです。
美味しい料理を作るにあたって、2番目に大事な事は、食材を吟味する事でしょう。食材を知ることでしょう。
料理を作るにあたって、調理技術や調理知識、調理経験・調理道具などなどは、3番目以降のお話であって、大事な事は、如何に鮮度のよい、今が旬の美味しい食材を集める事が、出来るかどうかがとても大事な事です。
その為には、食材の特性をよく知り、食材の鮮度の見極め、その食材の味の乗り具合など把握することでしょう。
{下北産エゾ鮑}
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自分が料理を追及していく過程では、一番最初は技術を追い求めるものでした。そして、知識が必要なことがわかり、経験や道具類などの重要性を知り、そして、それより大事な事は、料理の8割は食材の質で決まるという事でした。
一般的に、「あそこのお店の料理は美味しい。」「どこそこの奥様のお料理は旨い。」「あのコックさん腕はいい。」などと巷では話題に上りますが、自分から見れば、それは的をついた言い方ではありません。「腕がいい」「料理が旨い。」などの大きな差は、食材を見分ける目があるかどうかでありますね。ですから、「あのコックさんは、使っている食材がいい。」「あの奥様は食材を見れる。」などという言い方が適切のように思います。
美味しい料理と鮮度良く味のある食材は、比例いたします。
{日本海側は深浦で揚がるトラフグ2.1k。白子が美味しそうです。}
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調理を始める前に、その食材によってほぼ8割方料理の味は、決まっているといってもいいでしょう。
どんなに腕の立つ板前でも、腐ったものは美味しく料理することは出来ません。
逆に、多少料理経験が少なくても、ここ一番の食材ならば、簡単な調理法であれば、それなりに美味しい料理は作れるものです。
飲食店でも、美味しさの違いは、使っている食材の質の違いが料理の美味しさの違いでありますね。
{青森県産十和田の黒毛和牛のサーロイン。}
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食材の質の分る方が、年々少なくなってきております。
天然の魚か、養殖の魚か食べ分けれる方は少ないものです。
化学調味料が入っているのか、入っていないのか味が分る方々は激減しています。
添加物まみれの食品か、無添加の食品か、知る方々は数パーセントです。
特にお肉類は、食べ分がなかなかできるものではないです。
黒毛和牛と交雑種を食べ分けるのは随分経験が必要です。
けれども、どちらか分らずとも、黒毛和牛を食べると「これは、柔らかくて美味しい。」と言っていただけるでしょう。
黒毛和牛には味わいと旨みがあります。肉質もキメ細く、歯ざわりが柔らかい為、塩焼きで美味しく召し上がれます。。交雑牛は、まず脂が硬く、筋っぽく、味がありません。その為、塩・コショウだけでは、味わいに乏しいものです。ですから、甘辛いたれを付けてそれを補います。
値段は、倍以上違い、黒毛和牛や本鮪の100k超を使っているお店は、その様な食材では、利益がまったく無いものです。
{下北は川内で栽培される、一株に一つしか実を付けない‘一球入魂南瓜’甘くてねっとりとしたその美味しさは、いろんなブランドの南瓜を食べてきましたが、今のところ一番旨いです。一玉数千円。}
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今、巷では、食材よりも、調味料やプレゼンテーションで食べさせることが、横行しています。
食文化としては、あまり良い事ではないのではないでしょうか?
多くの食材が、工業製品化されてしまい、見た目は綺麗でしょうが、個性も味もなくなっています。
旨みも味もない食材だから、調味料が大量に使われています。
サラダにドレッシングやマヨネーズを大量にを掛けたり、何の塊か分らないものに、甘しょっぱいトロリとしたタレを絡め、何かで挟んだりして売られています。多くは、醤油と大量の砂糖と大量の白い粉を合わせ煮つめたものです。それは、食材を食べているのではなく、ソース、調味料を食べている事であります。
{小川原湖産極上天然うなぎ。}
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自分の親父がよく言っていました。
自分が幼少の頃から、親父が朝早く、山へ分け入り、天然の山菜を採って来て、すぐにお浸しにして毎日のように食べさせてくれました。まだ自分は、山菜の香りや美味しさが理解できず、サラダ感覚でマヨネーズを付けて食べていたものです。それを見て親父は「こったいい山菜に、マヨネーズ掛げで食んだば、ガラス玉食っても同じだじゃ!」と・・・。
今ではその意味がよく分ります。
美味しい食材に、必要以上の調味料は要らないのです。質の高い食材には余計な事をしてはいけないのです。返って不味くしてしまいます。
不味い食材だから、マヨネーズやケチャップ、ソースや照り焼きのたれ等が必要なのです。
{黒石で無農薬で作って頂いている金時人参。味は濃すぎるくらい、人参人参と主張しています。}
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質のいい食材は、どうしても高値がつくものです。
ですから和食屋さんは、必然的にお勘定が高くなります。
儲けたくて高くしているわけではなく、最初の食材の原価が、どうしても他のお料理に比べ高いのです。
活締めの魚、天然の魚介類、刺身用の魚は、ソースを絡めたり、加熱して食べる料理とは違います。
割烹屋さんやお鮨屋さんが、朝の仕入れが早いのはその為です。
鮮度のよい食材を仕入れなければ、仕事が始まらないからですね。
そして、シンプルな調理法ゆえに、誤魔化しが効かず仕込みに時間がかかるものです。
{陸奥湾産天然活締め水草カレイ。非常に上品でシャキッとした味わいは、平目以上です。}
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食材一つ一つの旬を知り、素材の質を吟味し、味を見極め、それに適した調理法でお料理を作れば、そんなにお料理というものは、難しいものではないと思います。
プレゼンテーションに凝ったり、鮮度のよくない食材であったり、技術を全面に出そうとすれば、お料理はややこしく、難しくなります。
今の日本の食文化の崩壊は、消費者である我々の責任であります。
安ければいい、見た目が綺麗であればいい、食事を簡単に済ませればいい。などなどで随分、調味料とチェーン店は発達しましたが、食材は電化製品と同じようになり、質の良い素材はお目に掛かれなくなりつつあります。
世界は日本食ブームですが、当の日本は食文化崩壊であります。
食文化の崩壊は、家庭の崩壊でもあるのではないでしょうか?
食に執着心のある方々が増えれば、もっと平和で楽しい世の中になるだろうなぁ~と感じます。
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{三戸城跡から三戸の町を望む。}

ヤフーブログ‘食の超大国青森’もご覧下さい。
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by tk-mirai | 2009-10-07 15:45 | Comments(0)

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